他人を批判するときは
「エブリシング」安野光雅(文春文庫)
の中の「ファーブル代弁記」の項で安野光雅が、ファーブルを悪文と決めつけたアナトール・フランスとそれを不用意に引用した久野収を批判していた。ファーブルになり代わって弁明するというのが、「バキ外伝」の愚地独歩みたいで面白い。その代弁のために、筆者は「思想のドラマツルギー」や「林達夫著作集全6巻」などの大著を読みまくり、アナトール・フランスと久野収の矛盾をつく。だれかを批判するときはこのくらい勉強しないとだめなのだな。
翻訳とは裏切なり
翻訳に関する諺が紹介されていた。
「翻訳とは女のようなもので美しいと忠実でないし、忠実だと美しくない」
むむむむ。
- 作者: 安野光雅
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1994/09
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (6件) を見る