「ショージ君のほっと一息」と週刊文春の感想
「ショージ君のほっと一息」
特に興味深かったのは1976年の「猪木アリ戦」ルポ。
総合格闘技が一般化してからは、格闘技好きの間ではそれなりに評価されている一戦ではあるけれど、当時の大多数の日本人がどのように観戦し、落胆したのかがよくわかる。作者は格闘技マニアではないので、かえって当時の客観的な状況が冷静に詳らかにされる。3万円のチケットが当日ダフ屋に1万円で売られていた、とか。
他にも昭和50年代の世相を映し出すエッセイが詰め込まれていて、タイトル通り読んで「ほっと一息」できるいつもの東海林さだおの1冊であった。
週刊文春平成30年8月16日・23日夏の特大号
東海林さだおロングインタビュー!しかも聞き手は吉田戦車と伊藤理佐!伊藤理佐による東海林さだお仕事場探訪!
俺の好みにどストライクな特集で買う以外の選択肢はなかった。
しかし、期待が大きすぎたのか、ものすごく面白いというものでもなかった。大先輩に対する遠慮が全体に漂っている感じ。
子供のころテレビの特番にがっかりして、「これならレギュラー放送のほうが面白いや・・・」と思ったことを思い出す。
コレクターズアイテムとしてきれいにとってはおきますが。
伊藤理佐の仕事場探訪の中で夫婦ともども「エッセイの大ファンではあるがタンマ君は全部は読んでいない」とあるのは、すごく共感できた。
俺も東海林さだおのマンガよりもエッセイの大ファンだ。
そして、吉田戦車と伊藤理佐に関しても、エッセイとエッセイ的なマンガの大ファンであり、それ以外のマンガは全部読んでいるわけではない。
おんなじだなと思った。