「なんでわざわざ中年体育」角田光代(文藝春秋)の感想
表紙にはボルダリングをする作者の写真が使われているが内容はマラソンとランニングが7割。残り3割で登山、ボルダリング、ヨガ、ジムのお話。
運動すること(その多くは走ること)について書かれた本だが、「走るのは嫌い」「好きではない」「嫌だ」という文言が驚くほど頻発する。
5年間でフルマラソンに8回も出ていて、「嫌い」もないもんだと思うが、小説家の思考は、「嫌いなのになぜ私は走るのか」という問題を掘り下げずにはいられないようだ。
素直に好きだといったほうがいいような気もしたけど。
そして不思議と俺も長距離を走ってみたくなった。
もうひとつ、読んでいてそそられたのが本筋ではないが、パセリ。
ランと食事について書かれた章でグリーンスムージーが取り上げられていて、そこにパセリの消臭効果がすごい、と唐突に書かれていた。加齢臭がなくなった人もいるという。スムージーはなんかしゃらくさい(個人的偏見)が、加齢臭を退治するのは魅力的。プランターで育ててみるかも。
「愛がなんだ」は角田光代の小説だったのか。
先週のTBSたまむすびの町山智浩と南キャン・山ちゃんの最後になるかもしれない「非モテ」トークも面白かった。