快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーと「赤西蠣太」
#17「秘めた想い」
末那は圭一郎に想いを寄せるが、鈍感な圭一郎はそれに気づかない、というコント風な導入部。
無骨な男が美女から好意を抱かれるが、己の使命のためにそれを振り捨てる展開に、志賀直哉の「赤西蠣太」を思い出す。「俺は不器用だから」は高倉健、唐獅子牡丹ですね。義理と人情、秤にかければ、ギャングラーを倒す義理が重たい。
このパターンは女の子にあまり縁のない男にとっての強力なファンタジーである。この展開が成立するには、男の側に外見はともかく内面的な魅力が必要で、現実社会ではなかなか起こりえない。そして赤西蠣太はともかく、高倉健と朝加圭一郎は外見もカッコいい。
小説「赤西蠣太」のラストは実に簡潔で余情を残す。本作も30分番組で戦闘シーンも不可欠なので、恋愛話は猛スピードで進み、「秘めたる想い」は、秘めすぎなくらいで終わる。潔い。
それぞれの感想
保育園の次男は上記のようなことを考えるわけもなく、「次の誕生日にはグッドストライカーが欲しい!」と言う。子供としてまっとうな反応。
珍しく一緒に見ていたかみさんは、末那の住む家を見て、「すてき。どこを撮っても絵になる」とのこと。
- 作者: 志賀直哉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2002/10/16
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