読み歩き亭

歩いて、片づけて、寝ています。

「まんが親」第1巻、吉田戦車

概要

 「実録!漫画家夫婦の子育て愉快絵図」との惹句にある通りの

内容。いわゆる育児エッセイマンガであり、類書は数冊読んだけれど、

「まんが親」は読み返す頻度が異様に高い。他のマンガは1回読めば数年は読み返す気にならないが、「まんが親」は不思議と数か月に1回は読みたくなる。 

「愉快絵図」以外にも

 

 日常生活に潜む微妙な違和感を増幅させて生まれてくる可笑しみを味わいたくて、再読することになるのだが、時折「愉快絵図」からズレてくる部分も味わい深い。

 赤ん坊との初対面で「おめでとう」と言うまでの逡巡、赤ん坊とその「姉」のことを思って号泣するシーン、釜石でのボランティア活動での「感染るんです」との再会、などしんみりする場面もぐっとくる。

 ま、基本的には愉快なマンガで、子供に対するかわいいけどめんどくせえ、と思う気持ちや、社会に対して赤ん坊を「鎧」とする感覚など、あるあると思うこと多数。

 カバーを外してみると

 

 カバーを外すと主人公の写真があり。小さくて、コロッとして、ポテッとした可愛らしさがあふれるいい写真です。奥さんが撮ったのかな。

読ませていいのかな

 で、この本を小学生の息子も読む。彼が私の本棚から持ち出して読むのは「まんが親」と「ドラえもん」だけ。確かに面白いけど、「まんが親」って小学生向けのマンガではないよなあ。子供に対する親の心理があまりにリアルに描かれているし、前半の出産の場面とか、どのくらい分かっているんでしょうか。