読み歩き亭

歩いて、片づけて、寝ています。

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー、#22

 #20と#21は追加戦士ノエル(エックス)登場回だった。

 毎年、この時期になるとスーパー戦隊シリーズでは新戦士が加入する。キャラクター商品のテコ入れということもあるのだろう。

 長男が見始めてから一緒に数年間見てきたが、たいてい登場時は追加戦士は圧倒的に強い。そして、既存戦士とのライバル関係のすったもんだあり、のちに仲間となる、という流れになる。

 ルパパトでも前回前々回はルパンエックス、パトレンエックスとして、一人で敵を

倒したりしていた。

 新ヒーローのカッコよさを印象づけるための定番演出なのだろうけど、既存戦士に親しみを感じていると、なんかその強さが鼻についたりする。ノエルの気障なキャラクターのせいもあって、前回までは長男は追加戦士に否定的だった。「こいつ嫌い」とか言っていた。

#22、「人生に恋はつきもの」

 しかし、今回あたりから追加戦士も職場になじみ始め、フランス気取りの三枚目的あつかいが見え出す。

 冒頭でつかさから「顔と動きがうるさい!」と一喝されるシーンでは、長男次男とも、結構ウケていた。

 登場時の圧倒的強さがみるみるうちに凡庸化し、笑いの要素が増えて行くのも戦隊シリーズの定番のようだ。

話がややこしい

 ルパパトはただでさえ戦隊が快盗と警察に分かれている。そこにエックスなんか現れてさらにややこしい。

 エックスのキャラも気障だし、人気出ないんじゃないの、と思っていたが、次男を保育園に送っていったら、園児たちはさっそくエックスもいれてルパパトごっこをしていたので、保育園児にはOKだったみたい。

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七夕

次男が七夕の飾りをたくさん作って家中に飾っている。

竹も笹もなしで、そこらじゅうの壁やドアにそのままペタペタ貼っている。

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保育園で習ってきたそうだ。

うーむ。なんか、良い。

飾りたいというプリミティブな欲求が素直に表れている。

というか、飾りと言うより結界とか魔除けみたいだけど。

 

そして、七夕そのものも、好感が持てる。

数多ある年中行事の中で、もっとも商業化されていないのではないか。

仙台とかの七夕祭りは別として、七夕の経済効果とか聞かない。上品だ。

七夕だからといって買うものもない。

せいぜい折り紙くらいだ。

飾りも、出来合いを買うのではなく、いまだに自分で作るというのも、良い。

がんばれ、彦星、織姫。

 

 

週刊新潮は国産食品も危ないと言うけれど

だったら、何を食えばいいのか、と思う。

 経済的に余裕があれば、遺伝子組み換えではない、無農薬の、信頼できる食品も手に入るだろうが、こっちはそうではない。

 そこで読んだのが「体を壊す10大食品添加物」。

 使用が認められている431品目の合成添加物のうち10個だけでも避けるようにしてみよう、という本。

パレートの法則

 売り上げの8割は全従業員の2割が生み出している、とかいう法則があります。同様に大きな悪影響が予想される10個だけでも食べなければ、かなりましになるだろうということ。

10個すら大変

 しかし、ずぼらな俺にとっては、その10個すらハードルが高かった。

 そこで、書いてあったことで実際に実行しているのは3つだけである。

1、甘いものを食べたければ糖分が入っているものを食べる

 カロリーオフを謳った食品は多いが、本書によればそのほとんどには合成甘味料が入っていて、砂糖より危険なのでは、ということ。

 細かいエビデンスの信頼性は正直よくわからないけど、甘いものが欲しければ、有史以前から摂取している糖分を食べる方が自然な気がする。その量に問題があるのなら、量を減らして調整する。

2、某有名メーカーのパンと某有名清涼飲料水は買わない

 かなりのページをさいて有名パン会社と有名清涼飲料水を告発していて、それなりに説得力があった。

 パンが食べたければ地元のパン屋を利用し、清涼飲料が欲しいときは本書でおススメの三ツ矢サイダーを飲んでいる。

3、防カビ剤を使った果物は買わない

 これも、カビが生えないような食品は不自然だと本能的に思うので。ちゃんとカビが生える食べ物をカビが生える前に食べたい。

でも食べたいものは食べる

 とは言え、この本で「食べるな!」と書かれていても、食べたいものは食べている。

 例えば亜硝酸ナトリウムは第一にやり玉に挙げられていたが、これがだめだとほとんどのハム、ウィンナー、たらこ、明太子がだめになってしまう。そんなの嫌なのでこれは無視してる。

 ほかにもそういうのはたくさんあり、実に恣意的な運用となっている。全然まじめな読者ではない。上記の実行している3つも、単に俺にとって食べなくても痛痒が少ないから、という部分が大きい。

この本とは関係ないけど

 週刊文春が「新潮の国産食品批判は非科学的だ」とかみつき、それに新潮が反論したりしているのは、プロレスみたいだ。

体を壊す10大食品添加物 (幻冬舎新書)

体を壊す10大食品添加物 (幻冬舎新書)

  

「ショージ君の青春記」を読む

 作者の幼少期から漫画家になるまでのストレートな青春記。

 もてない男子のさえない日常がつづられる。

 基本的には笑って読める。

 しかし、最終章「漫画行商人」は、やや苦みが強い。

 大学を留年し、なんの展望もなく、モラトリアムの焦燥の中で銭湯に行き、1時間も風呂につかる23歳。そこからの懸命な脱出。

 まだ何者でもないころの東海林さだおが一人であちこちの出版社に持ち込みをする。そして何度も門前払いを食う。

 現実とのみっともない格闘が胸を打つ。

 東海林さだおであってすら

ぼくには、漫画の才能なんて全然ないのかもしれない

と思う日々があったのだ。

 青春期をとっくに過ぎたけど、現実との格闘がつづく身として、未だにこの本に背中を押される。

 

 これまでこのブログで取り上げてきた東海林さだお本と違い、書下ろしである。

 

 

次男がタイルカーペットにみそ汁をこぼした

 仕事の都合でカミさんが早朝からいなかった。

 息子3人に飯を食わせて、長男は小学校へ送り出し、次男三男を保育園に送っていかなければならない。

 早く食えとか、給食セットを用意しろ、などと言って、まず長男を家から出してやる。三男は自分で食べたがるがうまく食べられない。だましだまし食べさせて、手と顔を洗って、ベビーサークルに三男を一旦入れる。

 そのとき、まだ食べていた次男が「おもちゃが欲しいんじゃない?」と、ベビーサークルの方に行こうとして、たっぷり入っていた自分のみそ汁をタイルカーペットにこぼした。

ずいぶん前のこと

 ベランダで作業をしていたとき、近所の家から、お母さんが子供を叱る声が聞こえてきたことがあった。

 子供が何か散らかしたか汚したかしたらしく、お母さんの特大の舌打ちのあとに、「仕事増やしてんじゃねーよ!!」と響いてきた。

 そのときは、心の中で、「子供だって悪気があってしてるわけではないだろうに」とか思ってた。

テーブルから滴るみそ汁

 次男も悪気があってしたわけではなさそうだ。

 しかし、今は、あの時の近所のお母さんの叫びがよくわかる。

 2秒ほどの葛藤のあと、「仕事増やしてんじゃねーよ」のセリフを腹に飲み込んで、後始末に取り掛かった。怒って次男が泣きだしても面倒が増えるだけだし。

伊丹十三の本

 「女たちよ!男たちよ!子供たちよ!」の中に伊丹十三が1歳と5歳の息子2人の子守をする一日が描かれている。煩雑で気の休まらない育児の光景のあとに

これ、あなた三日続けてごらんなさい。確実に顔つきが女房に似てきますね。叱り方なんて女房そのもの。

とある。

 この本は1979年に書かれている。

 先駆的でありながら、本質的で腹が座った、良い育児書だと思う。

女たちよ!男たちよ!子供たちよ! (文春文庫 (131‐5))

女たちよ!男たちよ!子供たちよ! (文春文庫 (131‐5))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワールドカップ日本対コロンビアを見ていて

水曜断食、59日目

 対コロンビア戦を見ていて、「サッカー選手ってカッコいいな」と思った。かなりアホみたいな感想だ。小学生か。

 もちろんゲームに興奮し、勝利を喜びもした。そのことを抜きにしても、単純に選手の精悍で研ぎ澄まされた肉体に感服した。サッカーに特化したその野性味って言うんでしょうか。

 よっぽど鍛えてるんだろうな。

村上春樹著「走ることについて語るとき僕の語ること」の中で

 村上春樹瀬古利彦

瀬古さんくらいのレベルのランナーでも、今日はなんか走りたくないな、いやだなあ、家でこのまま寝ていたいなあ、と思うようなことってあるんですか?

 と、聞くと

当り前じゃないですか。そんなのしょっちゅうですよ!

 と返答されるところがあった。

 トップレベルの選手だって、そのへんは同じらしい。

 アスリートがその鍛錬と引き替えに手にする富と名声はともかく、トレーニングと節制に見あった肉体は誰でも手に入れられる。理論的には。

 ということで、怠け心を振り払って筋トレをぼちぼちしていこうと思った。

6月15日(金)52日目

 朝、59.9kg

 ランニング

 朝食、豚汁、ご飯

 夜食、カップ焼きそば、カルパス3本、アイス2個

 夜、61.1㎏

6月16日(土)53日目

 朝、60.6kg

 朝食、トウモロコシ、メンマ、ご飯、さくらん

 夜食、カップ焼きそば、カルパス3本、ピーナッツ、アイス

 夜、60.9kg

6月17日(日)54日目

 朝、60.6kg

 昼食、パン、オムレツ、トマト、漬物、エンドウ、アイス、パンケーキ

 夜、60.9kg

6月18日(月)55日目

 朝、60.3㎏

 朝食、ご飯、オムレツ、大根のみそ汁、さくらん

 夜食、弁当、大学芋、カップ焼きそば、さくらんぼ、アイス

 夜、61.4kg

6月19日(火)56日目

 朝、61.3kg

 懸垂10回5セット

 朝食、うどん180g、大根おろし、ベーコン人参玉ねぎ炒め、ラスク、菓子パン

 夜食、レトルトカレー、ラスク、アイス2個、さくらん

 夜、62.3kg

6月20日(水)57日目、断食

 朝、61.9kg

 食べず

 スクワット

 夜、60.2kg

6月21日(木)58日目

 朝、60.0㎏

 朝食、ご飯、ジャガイモとわかめのみそ汁、枝豆、たこ焼き、アイス2個

 自衛隊式腕立て伏せ2分間で50回

 夜、60.3kg

6月22日(金)59日目

 朝、60.0㎏

 ランニング

 朝食、ご飯、うどん180g、アボカド、たこ焼き

 夜食、カルパス6本

 夜、60.8kg

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寝る前に読んでやった本、6

ロビンソン・クルーソー

 

 長男が選んだ本はこれ。

 まず挿絵が格調高い。画家はサーニとなっていて、調べてみてもよくわからなかったが、いわゆる西洋絵画。

 最近の児童書の挿絵はアニメ風が多く、それはそれで読みやすくて否定しないが、古典文学に重みのある絵がついているのも良い。

 国際版少年少女世界文学全集第7巻(小学館)。

波乱万丈の見本

 本作で有名なのはもちろん無人島でのサバイバルだが、冒頭には海賊の奴隷になる話があり、無人島を脱出してからもピレネー山脈でオオカミに襲われる話がついている。盛りだくさん。胃にもたれるくらいコテコテだ。

 「レ・ミゼラブル」も六月暴動や修道院、下水道の描写が延々長かったし、「ガリバー旅行記」も、有名な小人の国以外に様々な国、そして日本にも行っている。これでもかってくらいに話を盛るのが、古典的サービス精神なのかもしれない。

大人にも子供にも

 いままで読んだ中で一番面白かった本は「ロビンソン・クルーソー」だと小学生の長男は言う。俺が読み聞かせするのを横で聞いていたカミさんも「それ、面白いね」と言っていた。

 主人公が直面する困難にリアリティと意外性があり、それを創意工夫で克服していく。

 例えば、小麦を栽培してパンを作ろうとするが入れ物がない。そこで粘土を見つけてきて、四苦八苦のすえ器を焼き上げる。その器で山羊の肉を入れたスープを作る。漂着して4年ぶりに熱い飲み物を口にする、とある。

 読むと「熱い飲み物」のありがたみが伝わってくる。

 失敗のほうも面白い。5か月もかかって丸木舟を作るが、完成した船が重すぎて海まで運べないこと気づいたりする。いかにもありそう。

聖書

 発熱し、不安にさいなまれたとき、船から運んだ箱の中に聖書をみつけ、それを読んで心の平安を取り戻す場面がある。それからロビンソンは朝と晩に必ず聖書を読み、危機のたびに聖書に助けられる。

 俺はキリスト教徒ではないが、聖書1冊の持つ力というものを考えさせられた。

 物語の後半で現地人のフライディが従者となる。フライディには彼なりの宗教観があるが、ロビンソンはなんとかしてフライディをそこから「すくいだそう」とする。

 ここまでくると現代の文化相対主義的感覚からすれば、よけいなお世話だ。当時とすれば当然なのだろうけど。

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解説 中央大学教授 佐野雅彦

 解説も面白かった。

 はじめて知ったことが多かった。

 まず本書は世界初の一人称創作文学であったということ。当時の人々は実話だと信じ込んだというが、そりゃそうだろう。

 また、「ロビンソン・クルーソー」は好評をうけて第三部まで書かれたけど、内容は第一部におよばず今日ではほとんど読まれていないこと。たしかに聞いたことない。

おじさんの星

 そして、作者デフォーは「ロビンソン・クルーソー」が第一作で、書いたのが59歳だったということ。

デフォーは、ろうそく屋の子どもとしてロンドンに生まれました。長ずるにおよび、いろいろの仕事に手を出しましたが、たいていは失敗し、破産の憂き目を見ています。

とあり、そののちに一躍文名をとどろかせたわけだ。

 ある意味、一番ワクワクさせられた。

 世界初の一人称創作文学という発明と、多くの痛みを伴った経験と、緻密なストーリーの構築、という3つの要素がかみ合って名作が生まれたのだろう。

大航海時代の冒険心

 全体を通じて、大海に漕ぎ出し一山当ててやろうという空気がみなぎっている本。今だったら、ネットの荒波を潜り抜けて仮想通貨で億り人を目指すかんじか。